中国仕入れサービス・カンフー宅配便を始めたきっかけ⑥ 「市場の商品をネット販売する」

<中国仕入れサービス・カンフー宅配便を始めたきっかけ⑤>からのつづき

毎月2回ほど中国・広州に仕入れ目的で出張していくうちに「これって、サンプルが無数に並んでいるようなものだから、これ使って日本のお客さんにネット販売できるんじゃない?」と思い付きました。

早速市場に行って、日本で販売してあげるから1枚サンプル貸して、と市場の店の人に言ったのですが、鼻であしらわれました。

今でこそアリババなどの普及で、市場の店のほとんどがモデルさんを使った商品ページを充実させていますが、当時は全くそういうモノはなく、お店には無造作に商品が掛けられているだけでした。

なので、僕的にはサンプルを借りて、撮影して、それを販売し、売れた分を市場に発注したかったのですが、その目論見は早速挫折しました。

しょうがないので、必要最低限の商品を仕入れし、その中から撮影サンプルを用意し、中国で撮影し、ネットにあげるという作業を中国でやりました。

、、が、またもや壁にぶつかりました、、

当時の中国のネット環境はADSL回線がやっと出始めたレベルで、正直電話回線に毛が生えたようなものでした。

商品ページを1ページあげるだけでも30分くらいかかり、当時の現地スタッフと口を開けてPCの前に座っていたのを覚えています。

そうこう四苦八苦している間に、今度は別の問題が発生しました。

撮影サンプル兼用として発注した商品の在庫が滞留しだしたのです。

今でもそうですが、店頭の商品はほぼ、うちみたいな会社が検品後に市場に返品した在庫です。

それを掴ませられないようにするには、新規で生産させないといけない、そのためにはそれなりの生産ロットが必要です。

当時で1SKU辺り30~50枚発注していたと思いますが、売れる品番もあったのですが、もちろん全く売れない品番もあり、その滞留に頭を悩ませる事になりました。

困った僕は当時勤めていた会社の直営店舗に、僕のコーナーを設けてもらい、そこで商品の店頭小売をやりました。

それでなんとか、在庫は不完全ながら消化はしていくようになったのですが、本来やりたかったネット販売は先程の状況のようで遅々として進みません。

僕としては「中国でネットに商品ページをあげる」→「その間に商品は検品・ネーム付け替え作業をし、輸出」→「その間に日本では商品を売り切る」→「商品入荷と同時にお客さんに受注がついている分を出荷して即完売」という状況を作り上げたかったのですが、そんな簡単に行きませんでした。

残念ながら、ネットで販売するというビジネスモデルは道半ばで撤退する事になります。

その後カンフー宅配便で、この青春の忘れ物を20年後に取り戻しにいくわけです。

ただ、副産物として気付いたのが、市場の商品を店頭小売で扱うと粗利益が高いという事でした。

これはのちに私が前々職を退職し、起業を志した一つの要因にもなります。

<中国仕入れサービス・カンフー宅配便を始めたきっかけ⑦>へつづく

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