「天龍のようになりたい」  橋本真也

 破壊王・橋本真也は天龍との対戦後、充実感に満たされた笑顔でこう語った。


 「俺も天龍源一郎のようなおっさんになれるかな」


ジャイアント馬場がなくなった時、天龍はこう語った。

 「あまりにも突然すぎて何も言う言葉が見つからない。
  今はご冥福をお祈りするとしかいえない。
  馬場さんがいなければプロレスをやっていなかった」


ジャンボがなくなった時、天龍はこう語った。

 「とにかく俺は幸せ者だよ、こうやってプロレスを続けていけるんだから。
  志半ばでプロレスから離れていく者もいる。
  まだまだプロレスをやれる俺は彼らの分まで頑張らなくては」


人は誰か身近な、自分に近しい人がなくなった時、自分の命が永遠でない事を思い出す
という。

果たして自分が死ぬ時に、他人の心にそれだけの衝撃を僕は残せるのだろうか。


破壊王・橋本真也よ、君はまだまだおっさんになる前に逝ってしまったではないか。

君が目標とした天龍源一郎がSWSをスタートさせた歳にも足らぬまま、君は逝って
しまったではないか。

君は何を残せたのだ。

頼むから、安らかに眠らないでくれ、橋本!


久し振りに携帯の着メロをサンダーストームから、爆勝宣言に換えた。


携帯がなるたびに、黒いパンタロンと白い鉢巻を思い出す。


プロレス万歳。

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